●●●鴨 川●●●

 現在も多くのカップルで賑わう鴨川であるが、
この鴨川にまつわる最も古い話も
やはり男女の恋愛から始まっている。
神代のころ、「陰陽道」宗家、賀茂建角身命の娘、
玉依り日売という美しい女性が、鴨川の上流から
見事な赤塗りの矢が流れてくるのを見つけ、
家に持ち帰り枕元に飾った。
すると、その矢はみるみるうちにたくましい若者に姿を変え、
二人は激しい情熱に満ちた恋に陥ったという。


  その一方で、鴨川の河原は処刑の場でもあった。
処刑の見物人が多く集まったことから、
現在の河原町のにぎわいがあるのだ。
 天下の大盗賊、石川五右衛門もここで、
釜ゆでの刑に処された。
彼の辞世の歌を、紹介しておこう。
 ”石川の浜の真砂は、尽くるとも、世に盗賊の種は尽きまじ。”


 

いまでこそおとなしい鴨川だが、
昔は何度も氾濫をを繰り返し、疫病や飢饉の原因にもなった
「八坂神社」の祇園御霊会は、
鴨川の氾濫を防ぐために行われていたとも言われている。



    


┃六道珍皇寺┃┃八坂神社┃┃鳥辺野┃┃地主神社┃┃知恩院┃