松山から「しおかぜ」で1時間20分の宇和島では、ダイナミックな闘牛を見ることができます。スペイン・アンダルシア地方の闘牛と違って、闘牛士と牛との闘いではなく2頭の牛が対決するスタイル。年に4回、天満山にある市営闘牛場で開催され、土佐の闘犬と並ぶ勇壮な伝統行事として今では宇和島名物となっています。
相撲の形式をまねて、土俵の上で東西の横綱、大関、関脇が対戦します。横綱は20頭ほどいて、大関、関脇も多い水増し番付ですが、ランクは絶対。横綱が関脇級に負けるようなことはありません。牛は6〜7歳が最盛期で、大物は体重800kgを超えます。巨体が角をつき合わせて押し合う様は、迫力満点。定期大会なら、11〜12番の手に汗握る対戦を見ることができます。闘牛のオーナーは、普段から自慢の牛に山登りなどのトレーニングをさせ、対戦1週間前になると酒、ビール、生卵などの美食メニューでスタミナをつけさせ試合に臨みます。