第1回ワークショップ


[コラム]

●今回のワークショップにおけるコミュニケーション体験とは?

  words/もりかわちづる(ワークショップ・スタッフ)



 コミュニケーション体験とは、出会いを感じた自分に出会うことではないでしょうか。

 2日間のプログラムは、アナログからデジタルまでマルチに体験するという意味においても盛りだくさんの内容でしたから、参加者のみなさんが何か一つでも新しい自分に出会えるものがあったら良かった、と思うのです。

 太鼓の音に圧倒された自分、気の合う人と出会えた自分、これまで敬遠していたパソコンに近づける気がした自分、新しいメディアに戸惑っている自分、親のこと、子供のこと、パソコンのこと等知っているようでいて実はよくわかってなかった自分。それに気付くところから興味や関心が生まれ、次の行動への意欲につながるのではないでしょうか?

 その結果は一つの尺度につながる度合いではかれるものではなく(例えばパソコンの習熟度やネットワークへの関心の高まり)、それぞれが感じることの出来た出会いをどう活かしたいと思うかというところからスタートする、次なるコミュニケーションへのはじまりだと思うのです。

 自分の関心がはっきりすれば、次はそれをどうしたいかを考える。もっと知りたいと思えば、知ろうとする、試みる。そんなときに時空を超えて駆使できるのがマルチメディアであり、ネットワークの可能性ですよね。

 さて、今回の参加者には父親の仕事の都合で離れて暮らしている親子もいますから、親子でメールをやりとりするなどネットワークを介した親子間のコミュニケーションがどう展開されるのか、今後興味深いです。それから日本語ではコミュニケーションの難しい外国人親子2組の参加。この方達は、言葉の問題も気にならないほど素晴らしいプログラムだったといい、今後も積極的な参加を望んでおられました(もちろん、スタッフの通訳付きでしたが)。キーボードを使えない小さな子供との参加の組は、オンラインではどういう手段を駆使するのでしょうか?

 いずれにしても、親子という人と人とのつながりを、コミュニケーションの基盤が形成される核として見ていきながら、参加者ひとりひとりがこのプロジェクトを通じてどんな自分と出会っていくのか。これからのワークショップの展開が楽しみです。

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