第二次長期展望計画(1991〜2000年)で目標とされた平均年率7%の 成長を実現するためには、これらの問題に対応していかねばならない。同計画 では製造業及びサービス業が成長分野として重要視されており、1990年代 の見通しは総じて明るいが、地域統合かやブロック貿易化といった大きなリス ク要因が存在する点が懸念される。
今日見られるようなビジネスの国際化の進展や市場のグローバル化により、通 信インフラストラクチャーの整備は、国家の発展過程において重要なものとなっ ている。経済の拡大にともない、電話その他の通信サービスへの需要が拡大し たため、マレーシアは通信セクターを民営化、自由化し、インフラストラクチャー を整備するための政府の財政・行政上の負担を軽減した。
第六次マレーシア計画(1991ー1995)は、通信インフラストラクチャー の拡充に53・5億リンギットを配分し、電話の普及目標を1995年までに 100年あたり15回線、2000年までに26回線と設定している。また、 同計画では通信網のデジタル化については、1995までに交換機の87%、 伝送路の73%を実地し、2000年までの完全デジタル化の達成を予定して いる。