火神誕生神話はこれで終わらない。
火の神カグツチは
妻の死を嘆き悲しむイザナギに切り殺されて死ぬ。
そしてそのカグツチの血から、
石拆(いわさく)・根拆(ねさく)・建御雷(たけみかづち)など、
石を切り裂き、根を切り裂く、
猛々しい雷のような力をもった八神が化生し、
また殺されたカグツチの
頭・胸・腹・陰部・左手・右手・左足・右足から
山の神の八神が化生する。
つまり、火神は父神に殺された血と身体から、
石や根や雷や山の16柱の神々を現すのである。
これはまさに噴火による造山活動を表す神々の物語である。