明治4年(1871)に英国よりシーメンス社製のモールス印字電信機を輸入しました。これは、受信の際、現字紙(テープ)にインクでモールス符号を長短の点により印字する方式の機械でした。試用したところ、ブレゲ指字電信機に比べ鋭敏で、継電器を付加して使用すれば、微弱電流でもよく作動し、瞬時に送受信することができるだけでなく遠距離通信にも使用することができました。しかし、操作には熟練を要したため、工部省電信寮内に、電信業務に従事する人間を育成していました。