記録映画『NaiNai(お祖母さん)』紹介


監督・撮影:封岩
放映時間:33分
「BETACAM SP」完成版

内容紹介

 この映画は、一人の老婦人の郷愁感を記録したものである。
 大晦日の一家族のご馳走の準備と、町の雰囲気から描きだし、大晦日の家族団欒、記念撮影などをする中で、彼女の記憶の中の故郷は、あたかも現実であるかのように動き始める。 そして最後には、実生活の意識の中に戻っていく。
 このように、記憶と現実は交錯しながら、あたかも夢のような結末へと向かう。 一人の老婦人の心理と現実、記憶と幻想、都会生活と精神世界の生活を、現実を通して結びつけている。
 この映画の、ごく自然な台詞回し、音や動きのない固定された場面が、家庭生活のなかの一人の老婦人を描き出す。 彼女は喧騒たる町で五十数年生きてきた。だが内心世界には、確固たる故郷のすべてと家族のすべてが生き続けており、彼女の感情と故郷とは緊密に繋がっている。 彼女の人生最大の願望は故郷に帰り孫たちを世話することであり、彼女の希望の結末は、死後故郷の陜北に埋葬されることである。
 ラストシーンでは、人間の永遠性とは、現実世界では決して得ることのできぬものだが、精神によって永遠性の象徴である“希望の樹”を得ることはできる、と暗示している。



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