石燕曰く |
わざわひは吉事のふくするところと言へば、酌どもつきず、飲めども
かはらぬめでたきことをかねて知らする瓶長にやと、夢のうちに
おもひぬ。
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解説 |
「百鬼拾遺」に続き「百鬼徒然袋」においても、最後は縁起の良い妖怪や
怪を並べて終わります。いくら酌しても無くなることなく、いくら
飲んでも量が変わらないめでたい瓶長を考えて、
器物の妖怪
の最後とします。
このような、いくらでも出てくる打ちでの小槌型の昔話も瓶に限らず、
いろいろと残っています。
瓶長は古くなった瓶の妖怪で、目や鼻を持って水を自由にあやつる
という話もあります。
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