百鬼徒然袋 巻之中
(国立国会図書館所蔵)
石燕曰く
普化禅宗を虚無僧と言ふ。虚無空じゃくをむねとして、いたるところ 薦むしろに座してもたれりとするゆへ、薦僧とも言ふよし。職人づくし 歌合に、暮露暮露ともよめれば、かの世捨人のきふるせるぼろぶとん にやと、夢の中におもひぬ。
解説
半民半僧のような禅宗僧を虚無僧と呼び、薦むしろで座り込んで いたので薦僧とも呼ばれたそうです。また、これらの僧は 「ぼろぼろ」とも呼ばれ、それに掛けた言葉で出来た妖怪でしょう。 「
猪口暮露
」にも 同じような記述があります。