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ですから正直なことをいうと、ここで「翁」のことを扱うのは怖いのです。あとで何を言われるかわかりませんから。まあ、何か言われたら日記に書きますので楽しみにしていてください。
さて、「翁」は本当に特殊な曲で、その特殊性の細かい点は「翁」そのものを扱うときにゆずりますが、ここではその詞章を見てみたいと思うのです。
「翁」の詞章は次のようにはじまります。
「とうとうたらりたらりらいくら「能」が何を言っているかわからないと言っても、これほど何が何だかわからないという曲は他にはありあません。で、古来この意味に関していろいろな説があるのです。
たらりあがりららりとう」
現在、ふつうに認められている説は次の2つです(2つと書きましたが、これはちゃんと調べてないので、完全公開するまでには調べておきます)。
(2)波の音のオノマトペ
河口慧海はそのチベット潜入行から帰ったあと、「翁」の「とうとうたらり」をチベット語だと断定し、それをチベット語として読んだときの日本語訳までも発表しました。
「翁」をチベット語として読んだとき、それは「太陽賛歌」となるというのです。
しかし、この説を発表した翌年、河口慧海がこの説を捨てざるをえなくなるような強力な反論が現れたのです。