Dolphin Talk

2001年を創る私たちの智恵と愛


 アロエの鉢を動かそうとして持ち上げると、小さなガマガエルが2匹ピョーンと飛び出し、思いきり驚きました。一体どこでオタマジャクシからカエルになり、うちの植木鉢の下を住処にしたのでしょうか? 思わぬところで、自然の営みを身近に感じ、驚きはすぐに嬉しさへと変わり、ほのぼのとしました。
 さて、アイサーチ・ジャパンの活動も5年目になります。そして2001年まえ、あと5年。21世紀のよりよい未来を信じて活動を始めた私たちですが、ここでもう一度初心に戻り、これからの5年間をどう創るのか、一人一人イメージを広げながら、考えて見てください。海から陸に上がり、小型の哺乳類として生活していたイルカやクジラの祖先が、海へと戻っていったのは、約5500万年も昔のことです。そして、イルカやクジラは自分たちの体を環境に合わせて変えることにより、快適な生き方を見つけ、進化してきました。イルカやクジラから比べると私たち人類の歴史はそのわずか10分の1。2本足で立ち、道具を使い、環境に手を加え、資源を効率よく利用することにより現在の進化を遂げてきました。そして、地球上の他の生物には見られない、経済やテクノロジーを発達させた社会を築きあげました。
もっと便利に、もっと速く、”もっともっと”と発達させてきた私たちの社会。けれど、今世紀の後半には、公害問題をはじめ、人間社会がさまざなな自然環境のバランスを崩してしまっていることに気付き始めました。オゾン層の破壊、地球の温暖化、種の絶滅、森林伐採、食料危機、エネルギー源の枯渇など、地球規模で起こっている不均衡は、私たち人類の未来に直接かかってくることなのです。私には関係ないと言っていられる人は、一人もいないのが現状です。けれど、政治や経済は、これまで築いてきた社会の枠組みを変えることによる混乱を恐れ、きのうも大丈夫だったから今日も明日も大丈夫という、”錯覚””現実”として事を進めています。
 そのような社会の中で私たちは依然として忙しく働き、私たち人類の未来を考える時間的精神的ゆとりはなかなか持てません。政治や経済の仕組みを混乱少なく変えていくのは、私たち一人一人の日常からの意識の在り方ではないでしょうか。言い換えれば、私たちの意識が社会を創っていくのです。
 アイサーチ・ジャパンでは、私たち人類の未来にはより平和で心豊かな未来があると信じています。これだけの智恵と愛に満ちた私たち人間が心を一つにし、あるべき人類の未来に意識をフォーカスすれば、これまでとは違った次元の生命体へと進化していくのではないでしょうか。より愛と感謝に溢れ、地球上すべてのものの循環の中での、調和的な生き方は、私たち一人一人の今の選択によるものだと思います。
 2001年に向けてアイサーチ・ジャパンは、”人類の未来を前向きに積極的に創っていきたい”と思う心をより強くフォーカスしていきます。日々の生活が前向きな未来を創るよう、今を大切に生きている人たちのネットワークを広げましょう。(岩谷 孝子)

 Previous Dolphin Talk


FLIPPER ON-LINEICERCIrukaMuraIDWC
Copyright (C) 1996, Global Dolphins Village.