昭和30年(1955)には、時の記念日に合わせて電話の時報サービスが開始されました。223をダイヤルすると、女性の声がタイムサインとともに正確な時刻を知らせてくれるというものでした。当初、試験的に開始され、10秒ごとにタイムサインで時刻を知らせる仕組みで、千代田電話局に水晶時計と録音器、音叉発信機などを備え、誤差が一日にわずか10分の1秒以下という正確なものでした。当時は、戦後復興へ向けて誰もが時を惜しんで一生懸命に働いていた時代でした。そして、日本人のこの勤勉な労働意欲が、日本の驚異的な高度経済成長を支える力となりました。