専門家による分析
・これから起こるであろういずれか二つのプロセス。

１、 -- 脱国家領域化的文化と個々の文化が相互作用を重ね、 次第により多くの音楽的特徴が、より多くの音楽文化に共有されるようになる。 この方向の終着点は、世界中のほとんど誰もがアクセス可能な、 一つのグローバルな音楽文化の達成である。 そうなれば、我々は、ほとんどの人が少しずつ満足を得られるが、 十分満足出来る人はほとんどいない音楽環境のうちに 暮らすことになるかもしれない。 ２、 -- 新しい生活条件や新しい音楽テクノロジーから 多様なタイプの音楽が出現してくる。 それと並行して、伝統音楽も新しい環境に適応するようになり、 若干の変化はあろうとも、 伝統的な社会における＊のと同じような使用法と機能をもつようになる。

---＊ 音楽は発展途上国においてより積極的、建設的な機能を持っているように見える。
それは一種の媒介として作用し、鎮静材のような効果はあまり持たない。
音楽は、子供達の感覚、運動能力や非言語的コミュニケーション能力の発達に 重要な役割を果たしている。 音楽は、集団に属しているという感覚、人格や社会関係の形成にたいして、 重要な貢献をしている。
-----様々な社会における音楽の利用法やその機能を考えると、
音楽が社会の「共通精神」を強化する重要な要素となっていることがわかる。