The Philippines
フィリピンの教育の基本的な枠組みは、6−4−4制である。そのうち初等教育のみ義務教育である。初等教育は、戦後すぐはナショナリズムの具体化、コミュニテイ指向が見られた。だが、1970年代に入ると、本格的なマンパワー養成計画から初等教育では、基本的技能の習得、二言語政策(英語とピリピノ)などが行われた。中途退学者が出ないように、教科書の配布率(現状は5人に1冊)を高めようと努力が行われている。中等教育は、一時期職業教育に力点を入れた時もあったが、概して一般教育を重視している。ただ、国家のマン・パワー養成政策と国民の進学指向および職業教育に対する態度に食い違いが見られる。高等教育は、全人口に対するそれを受ける割合が世界第2位と盛んである。「人文・商業・経営」に人気が集中しており、「農業」などは減少傾向だったが、1973年から始まった「全国大学入学試験(NCEE)」を通じて、工学・農学で学生数が伸び、人文・社会系で減少傾向にある。
初等教育において、教育を効率的にするため、1957年地方語を低学年の教授用語に採用し、英語・ピリピノと合わせて3言語を必修としたが、中退者や教育の質を落とし、74年には廃止された。しかし、その後読み書き能力が低い生徒が続出し、79年には、再び許可された。地方語は今もなお不安定な地位に止まっている。
学年(年) | 年齢(歳) | 学校 | 教育 |
---|---|---|---|
1-6 | 7-13 | 小学校(義務教育) | 初等教育 |
7-10 | 13-17 | 高等学校 | 中等教育 |
11-14 | 17-21 | 大学 | 高等教育 |
11-12 or 13 | 17-19 or 20 | 技術職業学校 | 高等教育 |
11or 11-12 | 17-18 or 19 | コミュニティーカレッジ | 高等教育 |