銀河鉄道の夜(ぎんがてつどうのよる)

 1941(昭和16)年に刊行された童話。27(昭和2)年ごろの作と推定されている。
 貧しい少年ジョバンニは、溺れかけた友人を助けようとして死んだ同級生カムパネルラと一緒に、銀河鉄道に乗って宇宙を旅する。道中ふたりは、120万年前の地層を掘り起こす大学士や、天の川の河原に降りる鳥をつかまえる鳥取りや、氷山にぶつかって沈んだ船の乗客らに出会う。「天の川の一とこに大きなまっくらな穴が、どほんとあいている」のに驚いた直後に、ジョバンニはカムパネルラが姿を消したのに気がつく……。
 世界が存在することの不思議さと人の生のはかなさとを、静謐な文体で幻想的に描いた傑作。未定稿だが、刊行後何度か映画化、漫画化、舞台化されている。



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