原日本・高知自然流生活館水UPBOTTOPHOMEMAPIWE96

クジラの個体識別

オーシャンエコツアー中、クジラに出会ったら
詳しく観察することでウォッチングの楽しさがさらに深まります。
土佐湾で見られるマッコウクジラ・ニタリクジラは
それぞれ特徴があり、背ビレや尾ビレの形やキズなどで個体識別ができます。


ニタリクジラの個体識別
大方町沖のニタリクジラは、海洋地形が適しているのか定住のように棲息し、 年間を通じて観測することができます。高知県水産試験場では、大方町遊魚船 主会の協力のもとに、土佐湾での「ニタリクジラ生態調査」を3ヵ年計画 (19 63〜1996年)で調査しています。また、土佐湾ホエールウォッチング協議会で は、ニタリクジラの背ビレの特徴を中心に個体識別台帳の作成に取り組んでい ます。

クジラカタログ
土佐湾ニタリクジラ個体識別台帳
ニタリクジラ
■噴気孔-頭上中央、目より少し前の位置にハの字
 型に2個。  ブローは垂直に1つ。
■頭部-口先から噴気孔にかけて平たく直線系で3本の筋がある。
■背ビレ-カマ状に曲がり、先が尖っている。
■体色--スモーキーグレイから黒。ウネは白(ピンク色の時もある)。
■動き-優雅。時には鋭いうごきもある。
■尾びれ-上げないが(深潜水をしない)、希に上げる時がある

マッコウクジラマッコウクジラの個体識別
マッコウクジラは、深潜水、長時間潜水、そして水中での長時間静止能力を持 っています。浮上して、呼吸調整後、深く潜る時には、尾ビレで勢いをつける ように高く上げます。その時見える、尾ビレのカタチやキズ跡が重要な手がか りとなります。
マッコウクジラの尾ビレのカタチは逆三角形で、その先端部分は薄くなってい てキズができやすい場所です。また、代表的な海面行動として、呼吸調整時に 見せる頭部から背ビレにかけての姿があります。カタチやキズ跡を注意深く観 察することによってマッコウクジラを識別することができます。

■噴気孔-頭左側前方に1個。
 ブローは左前方45度に1つ。
■頭-四角張った形。
■背ビレ-コブ状の低い三角形。
 体色-ダークグレーからダークブラウン。
 生まれたときは薄く、年とともに濃くなる。
■動き-長時間潜水、深潜水能力を持つ
■尾ビレ-上げる。深潜水時のポーズ。 

室戸沖で撮影したマッコウクジラの背ビレには次のような個性あるカタチが確認 されました。
もし、このようなマッコウクジラを確認されましたらご連絡下 さい。
高知ファンクラブ・http://www.pref.kochi.jp/Kochi/Clubjpn/kujira-j.htm
(撮影日1996.5.23 AM10:00〜12:00  室戸岬東南沖)
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背ビレ後の付け根がくびれている
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背ビレが丸い。
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背ビレの他に尖ったコブがある
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背ビレが尖っている
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背ビレに切れ目がある
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尾ビレ左側3カ所に切れ目がある

原日本・高知自然流生活館UPTOPHOMEMAP96/9/9更新 (C)高知県