「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」
ユネスコに設けられている世界遺産委員会を中心に,社会的,経済的条約の変化などにより,
衰亡・破壊の脅威にさらされている文化遺産及び自然遺産を締結国(1995年6月現在142
カ国が締結)が集団で保護するものである。
平成7年度世界遺産一覧表記載推薦物件
厳 島 神 社
1.物件名 「厳島神社」
2.所在地 広島県佐伯郡宮島町
3.物件の概要
推薦する遺産は,厳島神社の本社本殿・拝殿・幣殿以下17棟,大鳥居・五重塔・多宝塔3基
(国宝6棟,重要文化財11棟・3基)からなる建造物群と,それと一体となって遺産の価値を
形成している前面の海と背後の彌山を中心とする区域である。
厳島神社の建造物群は,ある一つの明確な理念の下に調和と統一をもって建造され配置された
社殿群及びその周囲に歴史的に形成された建造物からなる。それぞれの建造物は,個々に優れた
建築様式を持っている。
厳島神社の社殿群は,彌山の深々とした緑に覆われた山容を背景として,海上に
鮮やかな朱塗りの宗教建築群を展開するという,他に例を見ない大きな構想の下に独特の景観を
作り出している。