国際化の推進


主なイベントへの取り組み

1.広島アジア競技大会

 平成6年(1994)10月,アジアの42の国・地域から約6,800人の選手団を迎えて 開催されました。
 カンボジアの16年ぶりの参加やウズベキスタンなど中央アジア5か国の初参加 など大きな話題となり,広島とアジアとの交流を深めました。

2.広島アジアウィーク

 アジアの中の広島を見つめ直し,アジアに対する理解を深めようと1990(平成2)年から 開催。シンポジウム,芸能,美術展,映画祭,スポーツ交歓会,エスニック料理教 室など,毎年盛りだくさんのプログラムが用意され,交流の輪が広がっています。

アジア交流広場

アジア民俗舞踏音楽祭



国際化を巡る情勢

1.世界の動向と広島

<平和・国際協力>

 平和の原点である広島においても,核兵器廃絶広島県宣言とその普及,国連軍縮 会議の開催などを行ってきたところです。これからは,我が国の国際協力政策と呼応 しながら,広島の知名度に応じた平和の情報発信機能の充実や,いわゆる「つくり だす平和」として,国際協力施策の積極的展開,アジアや世界の協調を生みだして いく交流の場づくりが広島に求められています。

 *核兵器廃絶広島県宣言:国際平和年にあたり,国是である非核三原則を県是と することを宣言(昭和61年(1986)3月22日)

 *国連軍縮会議:国連軍縮センターなどが,国際世論の形成と軍縮交渉の促進のた め開催する国際会議(国内で7回,うち広島で2回開催)


<アジア・太平洋地域との連携>

 産業構造の転換と県勢の活性化を達成していくためには,北米,豪州はもとより, ASEAN,NIESをはじめ,高い経済成長を実現し,地理的,歴史的にも本県 との関わりが深く,これからの世界経済を牽引していく「成長の極」としてのアジア ・太平洋地域との経済的,社会的,文化的な側面での関係の強化が求められていま す。


2.地方における国際化の潮流

<交流から協力へ>

 地方においても,これまでの友好親善交流のみならず,地球環境問題などの具体的 課題に対応した協力・貢献施策が求められており,それは,地方での国際化施策に おいて重要な柱となりつつあります。

<行政から民間へ>

 県としては,県民の国際意識の醸成,地方自治体レベルでの国際協力,国際交流 拠点の整備などの分野に積極的に取り組むとともに,裾野の広い国際化の推進におい て民間(県民)主導による国際化事業の展開が不可欠であることから,その積極的 な支援に努める必要があります。



国際化の基本方向

<国際協力の推進>

 国際人材育成拠点としてJICA国際センターと連携した広島国際協力センター(仮称) を整備します。
 また,被曝者医療や環境保全など,本県の特色ある国際協力事業の推進を図りま す。
 草の根交流やNGO活動の拡大,関係団体の連携強化などの支援に努めます。


<地域レベルでの国際化の促進>

 県民イベントの開催,地域や民間レベルでの国際交流・協力事業の支援,県民 に身近な市町村における交流事業の促進等に努めます。
 定住外国人が同じ県民として暮らしていくため,「暮らしのなかの国際化」を 進めます。

[国際化基盤の整備促進]

 空港・港湾の整備,メッセ・コンベンション施設整備,国際的な観光・リゾート 整備,国際関係機関の誘致などを推進することにより,広島からの情報発信機能の強化 と中枢拠点性の向上を図ります。
 国際化を推進していく人材の育成,交流,協力を行う関係団体とのネットワークづく りなどの支援に努めます。海外事務所の運営をはじめとする国際化に関する情報収集 ・発信機能の強化を図ります。

シンガポール広島事務所


広 島 空 港

ポートルネッサンス21完成予想図


<多目的な交流・連携の推進>

地球的課題に関する国際協力施策を効果的に実施していくため,ODA資金などの制度 の積極的な活用や,国,JICA,更には国連関係機関などとの連携による事業展開を 図ります。
 多元的な交流により,アジアから世界へと国際化の展開を図っていきます。


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