市章の意味

 船のスクリューをもって造船を表し,鋤(すき)をもって農業を表徴化。2つのものをもっとも シンプルに組み合わせた。昭和29年(1954)5月1日,市制1周年記念として公募作品の中か ら選定した。



 因島市は,広島県の東南部,瀬戸内海のほぼ中央に位置する「島の都市」です。西 瀬戸自動車道(尾道〜今治ルート)沿線の唯一の市で,因島大橋などによって本土と 結ばれています。
 古くは村上水軍の拠点として栄え,「造船とみかんの島」として発展してきました が,構造不況による造船業の低迷から,周辺島しょ部を含め経済的影響を受け,一時 は島が沈むとまで言われました。
 現在,「美しい海,未来を開くヒューマン・フロンティア都市」づくりに取り組み ,歴史的な水軍,花を基本に,海に囲まれた風光明媚な自然を生かし,「水軍と花と フルーツの島」として再生を図っています。


白滝山頂から



芸予文化情報センター・・・瀬戸内の文化をリードする情報発信基地


芸予文化情報センター

 因島市は,これまで瀬戸内海工業地帯の発展の一翼を担いながら,時代の要請に応 えてきました。しかし,新広島空港,山陽自動車道,西瀬戸自動車道等の高速交通体系 の整備,さらに,価値観やライフスタイルの変化,産業構造の転換が進む今日,瀬戸内 海が「新・瀬戸内海時代」として見つめられています。
 本市は,広島県東部海域や,芸予諸島の中心都市として,さらに「新・瀬戸内海時代 」の中核都市として新たな役割を認識し,果たしていかなければなりません。芸予文化 情報センターはその中心的拠点として期待されています。
 また,海が見直されつつある今,人間と海とのかかわりが大変重要となってきます。
 本市も四方を海に囲まれた島という特性を十分に生かし,瀬戸内海への新たな期待 を背景として,文化産業の振興を図り瀬戸内経済文化圏の形成に努めていきます。



伝説の村上水軍が鮮やかによみがえる


因島水軍城

 因島市の歴史は,村上水軍を抜きにしては語れません。瀬戸内海各地にその足跡が 見られ,比較的広範囲に勢力を広げていました。
 本市では因島水軍城築城以来,「水軍=因島」のイメージが定着してきました。水軍城 には南北朝時代から室町時代にかけて活躍した村上水軍の遺品が数多く展示され, 訪れる人に村上水軍の歴史を語りかけてくれます。
 本市には当時の城跡が各地に散在しています。今後は,これらの城跡の整備 を行い,観光施設としてのイメージを高める必要があります。
 また,水軍マスコットの作成などイメージ戦略を強化することにより,明るい水軍 のイメージづくりを推進しています。
 また,島内には数多くの寺が点在しています。明治41年(1908)に88カ所を霊地として 「島四国88カ所」が開かれ,札所が設置されています。近年,この巡礼に若い世代 の女性が増加しています。
 今後は緑地・便益施設などの環境整備に取り組み,ニーズに対応していきます。



・海は壮大なステージだ
   ・・・瀬戸内海を利用したビッグなイベントを開催


因島水軍ふる里まつり

 地域に”にぎわい”があると,そこに生活する者の心が和み,活気があふれ,元気 づけられます。さらに,人と人とのふれあいの輪が広がり,地域全体が魅力的になり ます。
 因島は造船業の歴史とともに発展してきた都市で,オイルショック以降の造船不況 を境に人口も減少し,都市としてのにぎわいが下降しました。
 そこで,従来から人の集まる交通拠点(港など)の見直しや,商店街の活性化, 水軍資料館・図書館などの歴史や文化の拠点整備,若者の活動や住民の保養の場となる コミュニティ拠点の設置などにぎわいの拠点づくりが必要です。
 さらにそれらの拠点を友好的に生かすためには,イベントの開催が必要です。既存の 「水軍まつり」「フラワー祭り」と併せて,島の都市という特性を最大限に生かし, 海洋性レクリエーションをメインとしたイベントを実現させ,広島県東部はもちろん, 広島県内外からの観光客動員をめざしています。
 そのためにはまず,道路・駐車場・港湾をはじめとした都市基盤整備が必要であり, 地域住民との対話を図りながら魅力あるレクリエーション施設の整備やアクセスの整備 ,観光客の受入体制の充実などに努めています。



咲き誇る花たちと,美味なる果実たちの楽園


県立因島フラワーセンター

 因島は,「造船とみかんの島」として栄えてきました。また,平成元年に開催された 「’89海と島の博覧会」で花とフルーツの島のイメージづけがされ,また,花いっぱ い運動の進展により「花の島」づくりが進められています。
 花とかんきつ類の持つ明るく華やかで陽気な雰囲気を,因島市のイメージとして多く の人々に認識してもらうため,すでに市街地の道路修景においては,県道西浦三庄田熊 線で本市が発祥の八朔を街路樹に使った通称「はっさくロード」として整備しています。
 また,平成2年にオープンしたフラワーセンターを起点として,白滝山,因島大橋 および因島大橋記念公園を結ぶ農道,林道を「フラワーライン」として整備し,これら の施設を中心にアメニティ公園の整備など,美しい自然を最大限に活用し,親水性に富 んだアメニティ空間の創造を行っております。
 さらに余暇時間の増大や価値観の多様化により,市民ニーズも物から心へ,量から質 へと,多彩で楽しい時間が過ごせる施設や空間が求められるようになってきました。
 本市は美しい海と花とかんきつというアメニティ資源を有しており,これらを活用し て地域の活性化を図ることが,豊かで魅力ある因島市の創造になくてはならないものと なっております。


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