共同通信社提供
大正時代は市民文化が華開いた時代でもあり、ラジオという新しいメディアは人々を魅了し、急速に普及していきました。当時、一流会社の大卒初任給が80円の時代に、125〜245円もするラジオはかなり高価なものでした。「マイクに息を吸い取られて寿命が短くなる」などと言って出演を拒む芸能人もいたほど正しく理解されていなかった新しいメディアは、やがて安い受信機が登場するようになり、人々の間に定着していきます。講座もの、ラジオ体操、スポーツ中継、料理番組が人気を呼んだといいます。