創業当初はごく少数であった通話数もしだいに増え、人々は積極的に電話を利用するようになります。米穀の取引から、果ては、知人を電話に呼び出して電話口で歌を聞かせたり、三味線を弾いたり義太夫をうなる人も多かったと言われています。電話は、当時の人たちにとって、現代では体験することのできないくらい新鮮で珍しく奇妙なものだったにちがいありません。