ろうそくやランプの明かりで本を読んでいた人々にとって、紙に書かれたメッセージが電信線を介して相手に伝わるということは、信じがたいことだったにちがいありません。電信線の下を通るときは頭上に扇をかざして通る旧武士がいたり、果ては魔法であると石を投げてみたりする始末だったとか。不気味に思えたのか電線を切断する人も多く、技術者はその修理に追い回されたといいます。