一般利用向けマルチメディア
ネットワーク利用実験概要


概要
 企業、自治体等を対象として最大156Mbit/sまでのアプリケーションに応じた各種速度のアクセス回線を使用し、各種マルチメディア情報通信の利用実験を行っています。
 実験回線種別として、ATMの他、インターネットにおける標準通信手順であるインターネットプロトコルを利用したIPルーティングの2つがあります。

目的
 ニュース・オン・デマンドや遠隔医療、オンライン・ショッピングなど、幅広い利用形態を想定したマルチメディアアプリケーションの創造を目指します。

実験のネットワーク(イメージ図)

実験内容
提供回線規格 156Mbit/sとして、アプリケーションに応じ各種速度を提供。(ATMとIPルーティングの2つの実験回線があります。)
共同実験参加者 新たなアプリケーション開発を目的とした、情報提供事業者等(111システム)
実験地域 札幌、仙台、東京、長野、金沢、名古屋、大阪、広島、松山、福岡(端局装置所在地10箇所)の周辺
実験期間平成7年4月〜平成9年3月末まで(予定)

一般利用向けマルチメディアネットワーク利用実験の主なアプリケーション
適用分野 アプリケーション名 実験内容
エンターテイメント 多人数参加型ネットワークゲーム モニタ機器相互間で、多人数参加のネットワークゲームを行う。
アミューズメント・オン・デマンド 顧客の要望に応じて、遠隔地にあるセンタ所有の娯楽情報、行楽地情報、最新映画等の映像ソフトをオンラインで提供する
新聞・出版・放送・広告 ニュース・オン・デマンド 映像データベースを利用して、音声・静止画・動画を含む複合構成のニュースを配信。
ブック・オン・デマンド 顧客の要望に応じて、随時希望する本を印刷して提供したり、紙面では提供できないマルチメディア書籍を提供する。
TV-CF・オン・デマンド TV-CF素材や各種調査データをデータベース化し、広告代理店、クライアント企業等へ、オンラインで配信する。
電子出版 素材センタ、編集センタ等を相互に接続し、編集・加工を行うなど、電子出版のネットワーク化を図る。
医療 遠隔医療 市中の開業医や企業内の診療医に対して、マルチメディアデータベースによる医療情報提供や専門医の遠隔診断による支援を行う。
福祉 映像制作支援 身体障害者とエキスパートを結び、映像情報等により、芸術活動、映像制作等の支援を行う。
遠隔手話 聴覚・言語障害のお客様が来店時に、営業店員に代わりマルチメディア機器を介して遠隔地にいる手話スタッフが応対する。
教育 遠隔教育遠隔地の講師との対面講習を可能にするとともに、マルチメディアデータベースを利用したネットワーク上の仮想学級での講座を開設。
共同制作 動画像伝送や遠隔共同作業支援技術により、児童が電子新聞の共同作業、作品発表を行える仮想空間を提供する。
趣味・教養 遠隔教養講座 音声・映像情報等により、遠隔地の講師と対話形式で、音楽等の教養講座を行う。
ネットワークアート マルチメディア表現と超高速通信ネットワークによる新たな芸術表現の開発。
生活・消費 オンライン・ショッピング 各地域のモニタ機器から、映像・音声等で構成される商品データベースにアクセスし、カタログ販売を行う。
遠隔コンサルティング 各地域のお客様相談窓口と、本店等の専門家を結び、映像・音声等を利用した高度なコンサルテーションを可能にする。
マルチメディア・ショールーム 各地域のショールームとマルチメディアデータベースを相互に接続し、商品情報を映像・音声等でリアルタイムに検索・表示する。
地域生活情報 地域の生活・行政などに関する音声・映像情報をマルチメディアデータベース化し提供する。
営業・開発・生産 販売促進情報 営業活動に必要なパンフレットやカタログ、商品情報を音声・映像等をマルチメディアデータベース化し、提供する。
デザイン・設計協調作業 本・支店間、協力企業間等で、音声・動画・CG映像を駆使して、リアルタイムのグループ作業を行う。
製品開発協調作業 文字・図形・音声・静止画・動画を遠隔地の製品開発拠点間で共有し、仕様打合わせ等を行う。
遠隔監視・制御 工場の設備監視や無人ビルのセキュリティ監視を監視センタで一元的に遠隔監視し、必要に応じて遠隔制御を可能とする。