マルチメディア時代の料金コンセプト


マルチメディア時代においては、音声以外に大量・高速の映像・データ情報の送受が行われることが予想されます。マルチメディアの発展のためには、アプリケーションやLAN・端末、コンテンツの発展と調和して、これらのニーズに適切に応える様々なネットワークサービスの導入が必要であり、また、その料金は、多彩なニーズを反映した多様で利用しやすい料金であることが重要です。

料金の基本コンセプト

  1. 電話型の距離と時間をファクターとした料金体系から、大量の情報伝達に適した距離と時間に依存しない定額制を基本とした新しい料金体系
  2. 多様な通信方式(同期/非同期、固定速度/可変速度、コネクション型/コネクションレス型)を反映した多様な料金
  3. 多様なサービスグレード【ギャランティー型(高信頼型)/ベストエフォート型(廉価型)】を反映した多様な料金
  4. ユーザ毎の利用形態・利用時間・利用ボリューム等に合わせた料金の選択を可能にする料金体系のカスタマイズ化
通信方式ABCD
同期型非同期型
固定速度型可変速度型
コネクション型コネクションレス型
固定速度での音声、映像、データ信号の送受(電話、回線交換型データ通信)可変速度での映像等の送受(可変速度での映像伝送サービス)コネクション・モードでのデータ信号等の送受(バケット・フレームリレー・セルリレー)コネクションレス・モードでのデータ信号等の送受(インターネット型のIPルーティングサービス)
コスト構造イメージ加入者アクセス系
ネットワーク系
(サービスグレードにより異なる)
料金
基本的パターン
定額+従量の2部料金定額制
  • 加入者アクセス部分は容量(速度)別の定額制
  • ネットワーク部分は従量制
    • 通信量・距離による差のある料金
      [ただし、その程度はサービスクラスにより異なる。(A→Cで縮小)]
  • 同左
  • ネットワーク部分も定額
通信量、距離によって差のない料金
通話方式A、B、Cでもサービスグレードの多様化(ex.混雑時通信不能または閑散時のみに利用を限定する)により、定額料金制を提供可能
*料金単位は固定速度型:速度×時間、可変速型:送達情報量