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お雇い外国人が日本に持ち込んだのは、科学技術だけではありません。「士農工商」という封建社会のなかで「働くことは苦力の仕事」という意識を持った士族子弟に「エンジニアは社会進化の旗手である」という技術思想を伝えることから彼らの仕事は始まったのです。文化の違う東洋の国で、彼らはいろいろなことに驚いたようです。そのひとつが「あべこべの世界」です。「左から右に線を引く」「ネジは右巻き」という習慣が日本人は逆であり、「分からないときにイエスと答える特異な感覚」を持っていたようです。日本の青年学生にとってお雇い外国人教師の存在は大きなもので、更なる技術習得を目指して彼らの大学へ留学していった若者もいました。
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