アメリカの肖像画家であったモールス(Samuel Finley Breese Morse、1791〜1872)は、電磁石の実験からこれを電信機に利用することを考えつき、研究に取りかかりました。電気が流れる時だけ磁石となる電磁石の性質を利用し、電気の断続により文字の代わりをする符号を送受する方法を考案。この符号は最初、連続した波形で表わされていましたが、後に点と線で表わされるようになり、これがモールス符号と呼ばれるものとなったのです。1837年、最初に考案した電信機によって彼の勤務するニューヨーク大学で電信機の公開実験に成功しました。モールスが生きた18世紀から19世紀にかけては、イギリスで産業革命が起こり、蒸気機関車の発明から鉄道が発展し、鉄道とともに電信網も発達しました。そして、電信網の整備は「電気革命」へとつながっていきました。 | ||