高速ディジタル通信サービス
(ディジタルスチル写真伝送等)

 PHSは無線区間では32kbit/sと、従来のセルラ方式に比較して約3倍の伝送能 力を持っています。この特長を生かし、PHS端末内の音声コーデックをバイパスし、モデムを介さず直接高速でデータ通信サービスを行う実験も進めています。32kbit/sの回線速度と端末(利用者速度)とのインタフェースなどは、今後標準化が必要です。

 既存の構内LANにPHS無線アクセスで接続することにより、屋内外のどこから でも自席のLANと同一の環境を享受できます。この例では、PHS端末付きのノートパソコンから構内LANを通して、世界中のWWWサーバ上のマルチメディア情報を、いつでもどこでも自由にアクセスすることができることを示しています。既存の無線LANとの違いは、構内だけでなく、屋外においても自席にいるのと同様の環境が享受できることにあります。
 同様に、電子スチルカメラで撮った写真を無線アクセスでパソコン又はプリンタに出力する「ディジタルスチル写真伝送サービス」も、報道写真の速報や保険査定業務等に、今後期待が持てるサービスです。

 フィールドビデオサービスは、モバイル系のビデオ・オン・デマンドサービスともいえるもので、PHS端末機能を包含した専用端末として実現しています。PHS基地局のカバーエリア数百平方m単位でのマルチメディア情報の提供も可能であり、地域に密着した観光案内等に有効なサービスといえます。