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パーソナルマルチメディア通信サービス実験は、武蔵野研究開発センタを中心に展開しており、VI&P総合実験では第IIIフェーズに位置付けられます。
平成3年に開始したVI&P総合実験の第Iフェーズでは、「狭帯域ISDN(N−ISDN)を用いたマルチメディアサービス」をテーマとし、ISNネット、いわゆるメタルアクセスを基盤としたN−ISDNサービス、及びプロトタイプ光加入者システムについての各種実験を行いました。
平成5年に開始した第IIフェーズでは、「光通信による新しいサービスの充実とアプリケーションの創造」をテーマとし、光アクセスとATM技術、いわゆる広帯域ISDN(B−ISDN)を基盤とした、高度マルチメディアサービスと高速コンピュータ通信について実験を行いました。これらの成果は、マルチメディア共同利用実験等に提供されています。第IIフェーズ実験は、VI&PのVisual(見える)及びIntelligent(賢い)の要素の高いマルチメディアサービスのトライアルであり、企業及び将来の家庭での利用を狙った実験といえます。
一方、最近のポケットベルや携帯電話利用者の急増に見られるように、企業はもとより家庭においても、個人対個人の通信への要望が高まってきており、これはまさにVI&PにおけるPersonal(私の)の要素を持ったサービスが要望される社会情勢になってきたといえます。この状況を踏まえ、第IIIフェーズでは、PHS(簡易型携帯電話)や衛星通信、いわゆるワイヤレスアクセス環境及びこれらのネットワークを基盤として展開するパーソナル利用のマルチメディアサービス実験にねらいを絞りました。