私のこと、そして中国のこと
文:王晶華
自分のことをこれから書くなんて、とても嬉しいわ。
私は北京外国語大学英語課の2年生。 専門は文学だけれど、夢は通訳か翻訳家になることね。出身は、遼寧省の興城っていう城市。
小さいけれど古い城市で、海辺にあるの。 そばには果てしない渤海が広がっている。 毎年、沢山の観光客たちが夏のバカンスを過ごしに国中から集まってくる。 街には温泉もあって、芋の子のように沢山の人たちが元気なりたがって海辺へ行くのね。 聖なる場所ってわけ。 興城は、観光都市ばかりでなく、中国でもあんまり開発の手がついていない街の一つでもあるのよ。高校生の頃は、いつも同級生たちと泳ぐのが好きだったな。
両親は街中に住んでいる。二人のお姉さんと二人の弟がいて、私はちょうど真ん中。 北京には親戚もいなくて、私一人だから、親元を離れて寂しくなるときもある。 だから、独立心を身につけなくてはならないの。 本当は沢山の人たちとも友達になりたいのだけれど、時間がないな。 サークル活動だって限られているしね。 二人のお姉さんは、もう結婚していてとても幸せそう。 お友達も沢山いるしね。
私は、ちょっと他の女の子と違っているのかな、って感じることがある。 というは、一つのことを解決しなければならないからね。 私はね、これまで多くの女性が繰り返したどってきたのと同じ道を歩きたくないの。
でも、誤解しないでね。
私は、決して無愛想な娘じゃないのよ。 そうじゃなくって、私は周りのみんなには優しいし、私の心はいつも愛で一杯よ! ただ、私は家族の犠牲になりたくないだけなの。 これは私だけの秘密。 誰も私がこんなこと考えているって知らないんだから。
気にしなくていいよ、どうせあなただって私を知らないのだからね。私の大学は、女の子の方が男の子よりずっと多い。 彼女たちは、背が高くて、スリムで、可愛くって、元気で、愛らしくて、そしてとても賢そうに見える。残念なことに私はそんな風ではないの。 週末には、女の子も男の子も大学の活動センターに行って、ダンスをしたり、お酒を飲んだり、映画を見たりして過ごす。 私もそれは好きよ、でもめったに彼らと一緒に遊ぶことはないな。 勉強のために時間を大切にしなくてはならないから、おしゃれをすることだってそれほど多くない。
私は何処にだって座ることが出来る、汚れることなんて気にしない。 こんな風に生きるのって楽しいよ。 気楽で快適。 これこそが本当の人生ってこと。 もし私がドレスアップなんかしたら、気疲れしてしまうし我慢できないだろうな。私は将来のことなんかあまり気にしていない。 誰だってそんなこと判りはしないのだからね。 聖書の中でも云ってるじゃない、「明日のことは考えるな、明日は明日の心配事がある。一日の悩みはその日のうちに片付けろ、それで十分だ」ってね。 私は聖書のことは少しは知っている。 でもクリスチャンじゃないの。 学生の中には「神」を信じていて敬虔なクリスチャンもいるわ。 でもほとんどの学生が興味を持っているのはコンピューターのことね。
私の大学では、何人かの学生が一緒に一台のコンピューターを買ったりもしている。 私だってコンピューターに興味はあるわ。 一度中古のコンピューターがたったの500元(約7000円)で売りに出ているって聞いたことがある。
何て素晴らしいニュース!でも、私がそんな幸運なバーゲンに出会うかどうかはわからないな。キャンパス内は、美しくて静かよ。 建物は、樹木や花や芝生で囲まれていてお庭みたいね。 中国の伝統的な習慣で毎朝早起きして身体の鍛練をするの。 学生たちは毎晩10時半まで学科の勉強を一生懸命するわ。 私たちは6人で、一つの部屋を分け合ってつかっている。 2段ベッドの間には四角いテーブル、それは小さいのだけれどとても居心地がよくて皆で毎日楽しく暮らしている。
テレビはないから、新聞を読んだりラジオを聞いたりすることが自分の国で今何が起こっているのかを知る唯一の方法ってわけ。私たちは、政治的な新聞も好きよ。 現在の中国の政治的な状況や世界の状況もとても知りたいからね。
中国で改革開放が実施されてから、中国の経済はすごいスピードで発展している。 それで、大地を揺るがすほどの変化が中国の大地でも起こっているし、中国の国際的な地位もずっと改善され続けている。 中国は国際関係の中で重要な役割を演じようとしているのね。
6月6日に政府高官がいっていたわ、
「中国との友好関係を保つことは長期的な米国の外交政策の目標である。そうでなく、中国に対して敵対的な態度を採ることは政治的な自殺行為に等しい。我々はその道を生きたいとは思わない。米国は常に干渉論者であることを好むようだ。我々は五千年の歴史を持っおり、その古代の文明と広範な文化は世界に深い影響を持っている。しかしながら、現在、中国は他の発展途上国を味方にしており、中国の人民は中国が先進諸国に間もなく追いつくであろうことを確信している。」ってね。私の望みがもうすぐ現実になる。 だから、私は一生懸命勉強しなくてはならないの、自分のためにだけでなくね。 私は、この国が教育のことに関してもっと注意もはらい、もっとちゃんとすることを望んでいる。 だって、それが国にとっての最も主要で大切なことだからね。
1996年6月20日 晩
翻訳:野猫
PHOTO
BACK TO face!