解説 |
産女、産婦と書いてウブメ、ウグメと呼ばれたりします。
身重のまま亡くなった女性の霊が変化したものといわれま
す。子供を抱いて水辺に現れるようです。あるいは赤子の
泣き声だけが聴こえるのもウブメと呼ばれることがありま
す。
道行く人に子供を抱いてくれるよう頼み、その子供はどん
どん重くなっていくということで、なんとか最後まで抱い
ている(おぶっている)と、怪力をもらえるとか、金銀財
宝をもらえるなどと伝わっています。柳田國男の「妖怪談
義」(講談社学術文庫)あたりにもウブメに関する記述が
記されています。
ウブメのことを姑獲鳥と書いたり産女鳥と書いてウブメドリ
と呼んだりするのは、江戸時代に中国から入ってきた姑獲鳥
の伝承の混入のためと思われます。中国の姑獲鳥は鬼神の類
で、夜は鳥の姿で、羽毛を脱ぐと人間の女性の姿になります。
西洋のハーピーに近い存在でしょうか?
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