石燕曰く |
灯きえんとして又あきらかに、影憧々としてくらき時、青行灯といへるもの
あらはるる事ありと云。むかしより百物語をなすものは、青き紙にて行灯を
はる也。昏夜に鬼を談ずる事なかれ。鬼を談ずれば、怪いたるといへり。
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解説 |
百物語は何人かの人が集まって順番に怪談話をしていくものです。
話が一つ終わるたびに百本の蝋燭を順番に消していくというのが
有名ですが、一つの話が始まるごとに行灯に青紙を貼って暗くしていく
方法もあるようです。照明によって恐怖感を出す演出でしたが、その時に
鬼の話をすると、行燈から青い影のように妖怪が現れたといいます。
石燕は、青行灯を角の生えた鬼女のように描いています。
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