草原の国 「モンゴル」

遼や金の支配を受けていた12世紀のモンゴル。12世紀末にあらわれた一人の男テムジンによって、ユーラシア大陸一帯を統一する大帝国「元」が形成された。その元を率いたテムジンこそが、かの有名な後のチンギス・ハーンである。チンギス・ハーンの末裔たちが生きる現代のモンゴルとは、一体どんな国なのだろうか?

日本の約4倍の156万6500km2の大地に約220万の人口。モンゴル人は遊牧の民であり、その居住分布は広範囲におよぶが、人口の4分の1は首都ウランバートルに住んでいる。モンゴル国の共通語であるモンゴル語は、日本と同じアルタイ語系で文の構造は全く同じである。たくさんの部族がおり(モンゴル系諸部族だけでも17部族)それぞれが異なる言語をもっている。

「赤い英雄」という意味のウランバートルは、モンゴル人の好むなだらかな山並み囲まれた盆地で、首都であるだけにモンゴル経済や中心地でもあり国の総電力の4分の3を使う大都市である。しかし、そこは広い大地のモンゴル、都市といえども市内にはヤギが放牧され、高層ビルや高層マンションが立ち並びながら、一方でゲルを建てて暮らす人々もいる。また、車で30〜40分も走れば、そこは草原の海だ。

草原の国モンゴルは厳しい自然環境である。年間気温およそ40℃、最低気温マイナス40℃を下回り、年間総雨量は200mm。雨の少ないモンゴルは、砂漠が存在する。Rally Raid MONGOLの最大の難所であるゴビ砂漠は、モンゴル国から中国までにおよぶ東西2500km、南北1500kmの広さだ。ゴビとは、モンゴル語で「草の生育が悪い荒地」を意味する。モンゴル国土のおよそ30%を占め、砂丘もあるがその多くは石がごろごろしており、荒涼とした土地といった感じである。

主な産業の銅やモリブデンといった鉱物資源や畜産品を輸出。そして、生活必需品、各種工業原料、資材、石油を輸入している。社会主義経済から自由主義経済に移行し、経済形態が変革したモンゴル、従来の旧ソ連や東欧との関係のみならず、中国、韓国そして日本などアジアの国とのつながりが広がってきている。

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