7/09(8日目)
ETAP-8
アイベルヘール〜ツェツェルレグ
450.59km

ハンガイ山脈にはさらに大量の雨が降った。道は至る所で水没していた。2日前までの砂漠とは様相は一変し、風は刺すように冷たく、身体は寒さのために硬直していく。

このような状況で無理をすれば命取りになる・・・ライダーたちの間から競争意識が消えていく・・・今日のキャンプ地まで無事にたどり着くこと、彼らの頭にあるのはそのことだけだ。
雨で増水した川が行く手を阻む。無理をして渡ろうとした何人かが川に流されてしまった。みんなで渡れそうなところを探している。
行こう、日が暮れる前に・・・。遊牧民の人々に浅瀬を尋ねながら進むが、深いところはみんなで協力しないと渡れない。順位を競うラリーは、過酷なサバイバルの旅へと変わっていく。
日が落ちてから、隊列を組んだライダーたちが這うようにしてキャンプ地にたどり着いた。冷気に体温は奪われ、疲れ切って言葉も出ない。海外ラリー経験豊富な選手も寒さと疲労でベッドに倒れ込んだ。
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