住むところも食べるものもままならない、敗戦後の東京。電話ボックスこそ恰好の場と思ったのか、住み着いてしまう人もいたようです。寒さをしのぐために焚いた焚き火で火事が起こったりもしました。資材も食べものも不足し、鉄かぶとを鍋にしてみたり、海から塩をとったり、ヌカとソーダで石鹸を作って農村に行商にいったり、落下傘から衣類をつくったり・・・、敗戦当時の日本は、誰もが生き残るために必死になった時代でもありました。この生活エネルギーが、やがて経済大国を築いてゆくことになるのでした。