国立教育研究所教育図書館所蔵
自動交換機の登場に合わせて電話帳の改正が検討されます。すでに学校教育では五十音順が採用されていたものの、それまでイロハを習慣としていた人々には、アイウエオ順、算用数字という新しい電話帳の評判は思わしくなく、横書きは日本の文化を損なうというなどという意見が出たものです。明治初期の「ひらがな五十音図」といえば変体仮名も含まれており、96文字の仮名を憶えなければ文章を読むこともできないほど難しく、カタカナの方がやさしかったようです。