安田火災保険株式会社所蔵
東京では毎年のように大火が起こり何百もの家屋が一瞬のうちに灰となっていきました。日本の家屋は燃えやすく、一刻も早く消防署に連絡することが求められていたのです。その有効手段として生まれたのが火災報知電話制度。ところが、火事は、ケンカとならんで東京人の自慢の種で、火災の際には「火事はどこだ」と訪ねる者が多く、交換を妨げたと言われています。この制度大正8年には無料となり、最初の特殊番号はすばやくダイヤルできる「112番」とされていましたが、その後現在の「119番」に変更されたといいます。