昭和30年(1955)5月、これまでの料金後納式にかえ料金前納式公衆電話機の設計・検討が始められました。後納式の場合、硬貨投入が遅れると片通話のまま相手が切ってしまい、さらに相手が出たことによって通話したとみなし、局の度数計が動作し登算されるなどの欠点がありました。同年12月、料金前納式による5号自動式卓上公衆電話機、5号自動式ボックス公衆電話機が登場しました。この方式は、話し中などの場合でも、料金は収納されず、送受話機を戻せば、フックレバーとの連動により料金は返却される仕組みになっています。以後、公衆電話機はすべてこの料金前納式となりました。そして、昭和57年(1982)には、キャッシュレス時代の新しい発想から、硬貨が全くいらないテレホンカードが誕生しました。