電話交換開始当時、東京の電話加入者は155でしたが明治31年(1898)には約4000加入と急速な勢いで増加し、大容量で能率のよい交換機が要求されるようになりました。並列複式交換機は当時のこのような要請にこたえ東京、大阪に設置されたものです。明治33年(1900)ごろの東京の電話交換機は全面的に並列複式交換機となり、明治36年(1903)以降、京都をはじめ順次全国の主要都市に導入されました。創業当時は、1加入者ごとに裸線を1本1本ひいていたため、電信線に加えて電話線が次々と加えられ、空にクモの巣がはったような光景が見られました。