泣き上戸、笑い上戸、怒り上戸で知られる表情豊かな三人上戸は、仕丁(じちょう)と呼ばれる宮廷の雑役に携わっていた人達。ひな飾りのなかでは、唯一の庶民モデルといえるでしょう。 |
|
仕丁の持ち物は箒(ほうき)、塵取(ちりとり)、熊手(くまで)、これらは御所の掃除用具でしょうか。ほかに京びなの仕丁には酒宴をしているお飾りも見受けられます。雑役の年季が明けた祝宴であるとか、宮廷の婚礼をお祝いしている姿だとかいう節が伝えられています。関東地方などでは、沓台(くつだい)、台傘、立傘を持った大名行列スタイルの仕丁もポピュラーです。 |
|