今昔百鬼拾遺 雲之巻
(国立国会図書館所蔵)
石燕曰く
紅おしろいの神を脂粉仙娘と云。おしろいばばは此神の 侍女なるべし。おそろしきもの、しはすの月夜女の けはひとむかしよりいへり。
解説
白粉の神である脂粉仙娘の侍女なのでしょうか。能登の方では、 大きな笠をかぶり、雪の夜に酒を買いにいくといいます。吉野郡十津川の あたりでは、オシロイバアサンといい、鏡をジャラジャラひきずってくると いう話もあります。石燕の画では、能登の伝説の老婆に近いようです。